ガットと農業 2
これらの事態に直面して、農業関係者の間には危機感を通り越して一種のあきらめムードが次第に拡がってきています。
それは、具体的には「ガットの場では日本は少数派なのだから何を主張しても押しきられてしまう」といった力関係派から、
「ガットは自由貿易を原則とする国際機関であるから農業もこれに従わざるをえない」という原則肯定派。
さらには「ガット規定は国際的に取決められた条約であるからこれに違反することはできない」とする順法派など、人によってさまざまです。
しかし、そこに共通してみられるのはガットの諸規定なり、いわゆるガット体制なりを無条件に所与の前提として受けとめ、日本農業はこれに受動的に対応していかざるをえないという無力感でしょう。
こうした農業関係者のあきらめムードに、農業自由化は世界の大勢であり、自由貿易を守ることが日本の責務だとする一般マスコミの軽薄な論調が強く影響していることはいうまでもありません。