国有林の特別会計制度 2
しかし「森林生産力を向上する」については、形式に、あるいは理論にのみ走り、余りにも注力しすぎて、造林不適地あるいは国土保全にかかわる地域まで伐採、造林し、真の目的に反する行為も多かったと思われます。
そのため「生産の保続及び経営の合理化に努め」については、その理想と逆に事業の大きな断続、組織の過度の拡大という現実となって、現在のような国有林の弱体化を招いてしまったことは否めないでしょう。
なお、国有林野経営規程は、その後33年と44年に全面改正されています。
「国有林野事業特別会計法」による特別会計の主旨は、国有林の収入は一般会計への繰入れはできても、逆に一般会計からの繰入れは費目毎に特別立法を必要とすることと定められ、平常においては繰入れはできないといういわば一方通行です。
もし経営収支が赤字となることがあれば、借入金をもって賄う定めとなっているのです。
さらにこの法律に先立つ閣議決定の第3項に「右特別会計の運営に当たっては(中略)事業能率を増進せしめ、一般会計への繰入れの増加を図り・・・」とあります。
これでは独立採算制とはいいながら、政府側の誠に勝手な制度というほかないでしょう。
どうしてこんな不公平な制度が続けられてきたのでしょうか。