壁の材料
石山寺仏堂の場合には、白土五斗に対し白米三升(容積比で6パーセント)が充てられていたのに・・・
『延喜式』では僅か1パーセントにしかならないのです。
糊料は主材料(この場合は白土)の固化を助けるものですが、それ以上に施工性向上のために必要な補助材です。
ここで白米粥の比率が著しく低下しているのは、必ずしも仕様を落としたのではなく・・・
むしろ前代以来の習熟によって、少量の添加で優れた施工性が得られるようになったことを示すものではないでしょうか。
三寺造営記録には、以上の米・膠のほか糊に充てられた材料として大豆や小麦粉が見られます。
しかし大豆は多くの場合、写経所等における「継紙料」として記され、小麦粉はしばしば「則布料」であって、いずれも左官材料の糊料としては計上されていません。
なお法華寺においては油若干が「仏堂大床石灰料」に用いられたことが知られています。
これはまだ外壁リフォーム技術などがなかった頃の話です。
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