壁の材料 2
油は石灰の固化に要する材料ではないのですが・・・
防水性を増し、なお糊料と同様、施工性の向上に役立つものですから、その混入は適切な手段であったと考えられます。
油の種類はここでは明らかでありません。
しかし、同じ記録で「彩色料」として上ってくる紫土に胡麻油が添加されているので、おそらく土一般にはこれが多用されたものと思われます。
後年盛んに使用される海藻・・・
ふのり・つのまた等を左官材料として使用した例は全く見出せませんね。
これらの海藻名が、三寺造営記録をはじめこの時代までの文献に、布乃里・布乃利・布能利・不乃利あるいは角俣等の名称で頻出することは周知ですが、それらはすべて食料として記載されています。
海藻類が左官材料として登場するのは17世紀以降であって、それまでに糊料として扱われたことは一例も見出せないことを改めて強調しておきましょう。
この時代にもまだ外壁リフォーム技術は存在していません。